今回は業績報告後の質問からの後編。
質問される方のイメージとしては、合併前のナムコファンの方が多かったですね。
なお質問や回答はメモや聞き取り間違い、意訳も多いと思われるので、ご了承ください。ちなみに質問は1人1つまでという注意がありました。
Q1.今期の見通し予想(減収減益)は保守的ではないか?
A1.今年は種まきの年と位置づけており、30〜35億円ほど未来のコンテンツを作るための育成・研究・整備などに回すため。
Q2.小売りなどのサービスに対する覆面調査の調査員の質が悪いと聞いている。そういった人物たちの調査結果で店舗の人事などに影響が出るのは心配。またその調査結果の取り扱いは?
A2.新しい調査会社にして今年で2年目だが、調査員の質が悪いということはないと思うが、一応確認する。調査会社だけでなく、イオンなどの情報もくみ取っており、総合的に判断している。
Q3.ナンジャタウンのアトラクションに往年のナムコのコンテンツ(ギャラクシアン3など)を復活して欲しい。
A3.ナンジャタウンが今度リニューアルオープンするが、そこで展開するかも・・・(筆者注:あまり期待はできなそうな気がします)
Q4.先日ニコニコ動画でやっていた「電王戦」が盛り上がっていたが、盛り上がっていた層を見るとバンナムに合うような感じがする。早めにスポンサーになるなどして協力してみては?
A4.検討します。
Q5.SNSゲーム(ソーシャルゲーム)を中心としたコンテンツ以外の減収減益が気になる。
A5.一応企業としては最高益を記録したが満足していない。他の事業部のすべてでそのような結果を達成したい。
Q6.メディアや出版・漫画・アニメなど源流の部分が大切だと思うので、もっと支援しては?
A6.IPの育成を考える上でも重要であると考え、早いうちから参画するなどしている。またそういったところとは良好な関係が保っていると思う。
Q7.少子化問題などで子どもは減っていく一方なので高齢者向けのものを出してみては?
A7.アミューズメント施設などで高齢者の方も多く楽しんでいただけていると聞いている。また規模は小さいもののデイサービスも2社ほど運営している。
Q8.アジア戦略について、特にインドネシアなどビジネスリスクや為替リスクについて注意して欲しい、また対策は?
A8.ビジネスリスクについては、しっかりとその国の法律や情勢など調査した上で取り組んでいる。土地や為替については、前年よりは回復しているが円安の影響もあり、海外の資産評価などを円換算するとマイナスになる。今ある資産を活かしていきたい。
Q9.詳細な海外の業績結果を知りたい
A9.Webサイトで確認できる。ちなみに最高益は2006年。
Q10.トイホビー事業のインターネットコンテンツがマイナスなのはなぜ?
A10.韓国で3アイテムほど展開していた1つの価値を減らしたため。
Q11.コンテンツの売上におけるソーシャルゲームの割合は?
A11.2013年度は495億円、2014年度は450億円で横ばいと見ている。ちなみに2年前は150億円。(筆者注:割合は聞きそびれた気がします)
Q12.昨今児童ポルノ規制法で単純所持の禁止など、バンナムのIPで影響が出るものもあるのでは?また反対の立場を取って欲しい。
A12.表現の自由の観点や社会的影響に気をつけて、健全なコンテンツ展開をしていきたい。
Q13.Q1とかぶるが、やはり保守的に感じる。昨年度は3回も上方修正をしていた。月次などで発表できないか?
A13.ソーシャルゲームなど一気にある点を超えると伸びるのでなかなか読み切れない。また月次発表は大型ソフトの発売や新番組の開始などで大きく左右されるため難しい。個人投資家説明会も行っているので、そちらもぜひ。
Q14.各事業部の連携を強化し、角川のようにIPを活かしたメディアミックス戦略を強化しては?
A14.かなり力を入れており、特に今年はパックマンのアニメ話数を当初の26話から52話に増やすなどしている。
Q15.ゲーム関連で新機種の発売や発表があったが、その対応は?
A15.プラットフォーム(ファーストパーティ)以外ではバンナムは大きくプラスに貢献している。ただゲーム機本体が1000万台売れないと利益が出せないため、いつでも動けるようにはしているがその目安で動いている。またスマートフォンなどのデジタルデバイスはその数やネットワークを活かしている点でも無視できない状態なので、それも含めて展開していく。
Q16.大きなお友だちの存在への扱いや対応など
A16.幅広い層の方々に楽しんでいただけるのは、どなたでもありがたい。ただしあくまでも本来のターゲット(未就学・小学生など)を無視しないようにするのは重要だと考えている
※ちなみにこの「大きなお友だち」で会場に笑いが起こりました。
Q17.種まきは大切だと思うが、草刈りも必要ではないか?(具体的には不正コピー対策など)
A17.長年の課題として対応している。中国の広州では正規と不正のものを比較できるショールームを展開しており、評判がいい。
Q18.おもちゃショーに行って感じたが、もじバケるは頑張っているとは思うが、画期的なものがないのでは?
A18.いつも社員に言っている言葉。おもちゃショーなどの賞を見る限り、ユーザーの支持は得られていると思う。変わったものも作っていきたい。
Q19.社外取締役の選考方法と扱いについて
A19.当社事業と直結しない別の事業で培われた経験などを基にアドバイスなどをもらったり、議論をしていただいている。
その後に議案についての説明があって、再度その議案についての質問タイム、決議という順番です。
具体的には今回取締役が全員満期のため更新されるので、その承認。
その前に取締役候補に株主から質問していく形です。
その質問は全部で6つ。
Q1.トイホビー事業の引き上げについてどう思うか?
A1.石川社長:満足していない。社長としても厳しく事業に介入していくつもり。
上野副社長:以前と比べて他社にシェアは取られたものの70%ほどのシェアを持つトレーディングカードゲーム、今期好調で前年比の2.5倍売れているスーパー戦隊、欧州ではパワーレンジャーとパックマンの展開で盛り返したい。
※筆者注:予測はできていましたが、スーパー戦隊ではゴーバスターズのおもちゃは売れなかったようですね。その前年がゴーカイジャー、今年はキョウリュウジャーでは分が悪い気もしますが・・・。ちなみに欧州展開のパワーレンジャーはゴセイジャーベース。
Q2.ナムコのオールドコンテンツを活かして欲しい
A2.検討する
Q3.候補者の中に技術畑の方が少ないように感じるが・・・特にネットワーク。
A3.石川社長:そのようなことはなく私自身もそうだったし、副社長もそうだ。ネットワークもしかり。ただ会計や弁護士の方はいる。また女性や外国人の方も役員にはおり、将来この壇に立つことも充分にありうる。
Q4.USAの展開と資本金10USドルの意味は?
A4.大津USA社長:デラウェア州法に基づいた最低資本金。全米の持ち株会社で、連結納税や資金調達などを行っている。社長としてはそのモニタリングをしている。
Q5.最高の業績を挙げたのは社員の力も大きいと思われるが、還元はしているのか?
A5.社員は宝であると考えており、業績利益分配金として業績の良かったところには報酬などで還元をしている。
Q6.コピー品に対応できる取締役がいないのではないか?またその損害額は把握しているか?
A6.各社にそれぞれ役員を置いており対応している。損害額はデータを持ち合わせていないため回答できない。
以上で全質問終了し、その後は特に問題がなくスムーズに進んで、終了。
株主出席票についている「おみやげ引換券」を受付に渡すと、おみやげがもらえました。
中身はドキドキ!プリキュアの生活雑貨。具体的にはリンスインシャンプー・入浴剤や弁当袋でした。・・・自分にとってはちょっと使えそうにないですね、これ。
ちなみに株主出席票には「浅草花やしきペアチケット」と「クレーンゲーム1回無料券2枚」がついています。クレーンゲームの券は全国のナムコのアミューズメント施設で利用できるそうです。
展示会ではやはり今年10周年のプリキュアのスペースが多く、次にナンジャタウンなどのショースペース。
ゲームのプロモーションビデオの展示や太鼓の達人が遊べるスペースには多くの人がいましたね。
ちなみにキュアエースは出てませんでした。(当たり前か)
しかし質問が多くて、驚きましたね。今までに行った株主総会はほとんど質問がなかったですから。会場も大きかったし、今度はもっと大規模な企業の株を保有してみるかなと思うほどに楽しめました。
ソーシャルゲームの行方で大きく業績が変わりそうな点は正直不安要素ではありますが、長期的に保有すること決定です。
長くなりましたが、これで今回出席したバンダイナムコホールディングスの第8回株主総会レポはおしまいです。
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